21.動いていいよ?*

8/9

1983人が本棚に入れています
本棚に追加
/440ページ
***  何度かそんなことを繰り返していくうち、羽理(うり)の蜜口はトロトロに(ほころ)んで、度重なる絶頂でクタリと横たわった羽理自身にも緊張しているゆとりがなくなったように見えた。  大葉(たいよう)は羽理に優しく口づけながら、避妊具を装着して――。 「羽理、挿入(いれ)るぞ?」  トロンとした目で自分を見上げてくる羽理の耳元でそう宣言すると、何度か羽理の谷間をこするようにして(たかぶ)りに愛蜜を(まと)わせた。 「たい、よぉ……?」  指とは明らかに違った質量の熱い肉塊に秘部を撫でられて、さすがにおかしいと思ったんだろう。  羽理がぼんやりとした目で大葉(たいよう)を見上げてきた。  そうして――。 「ひゃ、ぁああっ」  グッと大葉(たいよう)が蜜口に雄芯を挿し入れたと同時。  はくはくと唇をわななかせて瞳を見開いた。  あんなにほぐしたつもりだったのに、羽理の中は凄く狭くて――。  隘路(あいろ)を今まで受け入れたことのないほどの大きな質量で無理矢理こじ開けられた羽理は、眉根をしかめて大葉(たいよう)の腕をギュッと掴んだ。 「大葉(たいよう)……痛、い……」  ポロリと目端から涙を落とす羽理を見て、大葉(たいよう)は居た(たま)れない気持ちになった。  それなのに、熱くて柔らかな羽理の肉ひだに包まれた分身は、これ以上ないくらいに大葉(たいよう)に充足感をもたらすのだ。 「悪い、羽理っ……。このまま、動かずにいる、からっ。……少しだけ(こら)えてくれる、か?」  ただ根元までゆっくりと挿入(いれ)ただけなのに。  キュウキュウと羽理に劣情を締め付けられるたび、大葉(たいよう)は余りの心地よさに吐息を乱さずにはいられなくて。 「たいよ、も……つら、い?」  グッと我慢していなければ、激情のままに腰を振りたい衝動に駆られそうでヤバイ。
/440ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1983人が本棚に入れています
本棚に追加