呑兵衛、夏凛の酔いどれ探偵、捕物控 肆 猫飼い村のその後、白天狗の謎

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5 活気付く猫飼い村 部長との電話の後すぐに何処かへ電話を かける夏凛さん。 「あっ!お爺さま、夏凛です、 お爺さまにお願いがあります。明日8時までに 猫飼い村に来てもらえませんか?」 「・・・・・・」 「はい、それはわかりますが、お爺さまだったら ヘリを使ってここまで来れるでしょ、 夏凛の一生のお願いです。あした私と一緒に 記者会見に出て下さい。詳しい事は お爺さまが来てから、お話ししますから 見てもらいたい映像もあるので・・・・・・ はい、お願いします!お爺さま・・・・・・ ありがとう!お爺さま!大好きよ!!」 ############################ 翌朝、会長さんが猫飼い村の大駐車場に ヘリで現れた。 「驚き桃の木山椒の木」!! 本当にヘリコプターで登場するとは 思わなかった! 村の老人達も、これには腰を抜かした ようだった。 ヴォランテで来ただけでたまげていたのに ヘリで現れるのだから、Wおじいさんは 本物の007ジェームスボンドが来たのかと 僕に聞いていた。 部長さんは、直立不動で夏凛さんの 横に立っていた。 会長が夏凛さんに話を聞く。 夏凛さんは、タブレットの映像を 会長に見せる、 その映像を見て会長も驚いていた。 「白い猿なんて本当にいたのか! 眉唾物だとばかり思っていたが、それで? おじいちゃんは、何をすればいいのかな?」 「お爺さまは、私の隣で黙って座っていて くれればいいわ、睨みを効かせながら、 私が説明するから、猿達を 守ってあげないといけないから このまま静かに、幸運の白天狗を 静かに見守っていてあげてくれと メディアを通して訴えるの、でないと 好き放題にされてしまうわ、 猿達の居場所がなくなってしまうから、 それでなくても、この猫飼い村を ここまで広げてしまったのだから 私達にも責任があるもの、ねっ!お爺様」 「そうか解ったよ、夏凛の言う通りだ 白天狗を守ってあげないとな」 「ありがとう!お爺さま」 そして、時間が経つに連れテレビ局、 新聞社が続々と猫飼い村に入ってきた。 急遽、宿泊施設の大広間が記者会見上に なった。 そして、会見が始まる。 「今日、皆様にお集まり頂いたのは、 ある、貴重な映像が撮影されたからです。 この村には、古くから言い伝えられて きたことがあります。 それは「白天狗」がこの山にいると言うこと 「白天狗」に会えると幸せになれる。 と言う言い伝え、長らくこの村に白天狗は 現れてませんでした。 ところが、昨日私達が撮った映像です」 夏凛さんが僕に合図をよこした。 急いでテレビに昨日の映像を流す、 屋根の上にニホンザルが、4頭現れる その中の1頭が真っ白な猿しかも背中に しがみついている小猿までが白い毛並みに 覆われている。
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