呑兵衛、夏凛の酔いどれ探偵、捕物控 肆 猫飼い村のその後、白天狗の謎

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依頼人は報酬として五万円も包んできた 夏凛さんはこんなにいらないと言ったのだが 依頼人は断固として受け取らなかった。 最後は夏凛さんが折れてそれを頂いたのだった。 「夏凛さん、探偵って悪い事を探すだけじゃ ないんですね、でもよくわかりましたね 旦那さんのことが」 「毎日歩いて会社に通っているっていうのを 聞いて、家族のために一生懸命なんだなって お金が無い、車がないなんていう 生活もしてないしそんな人が 奥さんと娘さんに対して不忠義な ことする訳ない、そう思っただけだよ」 「そうか・・・今回の夏凛さんは 遠山の金さんみたいでしたよ! 『一件落着』みたいな」 「私は女ですっ!」 と、こんな「事件」じゃない出来事があった。 ############################ ある日、呑辺会長(夏凛さんのお爺さま) から、朝早くに電話が入った。 「はい、「NPD」事務所でございます」 「関谷君か、私だ。夏凛ちゃんはいるかな?」 「あっ!会長さん、夏凛さんですね 少々お待ちください」 「夏凛さん、お爺さまからお電話です」 「もしもし、夏凛です。何ですか?お爺さま」 「夏凛ちゃんに言われてたあの村、なんだっけ 猫股じゃなくて」 「猫飼い村ですか?」 「そうそう、その村の開発がほぼ完成したよ 見違えてしまったぞ!見にいってみたら ええ、びっくりするぞ、 道路も広くなって宿泊施設も 完成した。村の村民にも仕事が出来たと 喜ばれているよ、役場跡に民宿を建てて 温泉引いて土産物屋も数軒出来た。 古い家は取り壊して、駐車場にしたり 村の真ん中に銭湯を作った。宿泊客も そこそこ来て賑わっているようだ 一度見てくればいい、夏凛ちゃんも 気にいると思うぞ」 「ありがとう!お爺さま、早速 現地に行ってみます」 「それと、忘れてないだろうな・・・」 「忘れて無いわ、今度帰ったらほっぺに キスして・あ・げ・る!お爺さま大好き!」 「ワッハッハ!楽しみにしてるぞ!夏凛」 「ふ〜〜〜っ!疲れるわ、缶助! 明日、金沢に行くぞ!猫飼い村の 開発がおおまかに終わったらしい、 早速行ってみようぜ! 今回は、車で行こう!NSXだと りんちゃんも連れて行くのに狭いから これから、実家に行くぞ!運転してくれ 車を変えて行くから」 「はい、わかりました、副所長! チョット留守番頼みますね、すぐに 帰って来ますから」 夏凛さんと夏凛さんの実家へ向かう。 僕も初めてみたが、それはぶったまげる 程の広い敷地に車専用の車庫というか 車専用の家というかでかい建物の中に NSXで入って行く、中に入ると またまた、ぶったまげた。 高級車がずらりと並んでいた。
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