Fulfilling with Ecstasy

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Fulfilling with Ecstasy

 陽一の天使に認められた気がした直人は胸が一杯になった。 「直、どうして上を見てにやけてるの?」  直人は見上げていた目線を不思議そうに問い掛ける陽一に合わせる。 「実は、陽さんの天使が微笑んでくれてるんです」 「あれ? いつも寝てるんじゃなかった?」 「そうだ! だから、起きているの初めてです! 綺麗な金色の目をしていて ・・僕達の事を祝福してくれてるみたいで ・・すごく嬉しい」 「そっか ・・俺達がこうなる事を喜んでくれているなら良かった」 「はい」 「直、このまま進めるのは天使に見られているみたいで恥ずかしい?」 「え? 全然」  直人は、こちらを向いて座っている陽一の唇にキスをすると彼の胸元に顔を埋める。  大胆な行動に顔を真っ赤にさせた直人を、陽一は優しく抱き寄せると、直人のジーンズのボタンを外しジッパーを下す。 「直、少しだけ立って」 「え?」  陽一の胸元に蹲っていた直人は顔を上げると、陽一に言われるがままに腰を少し浮かせる。すると、アッという間にジーンズを脱がされてしまった。  陽一は、ベッドの掛布団を除けると直人の手を取り共にベッドの中央に横たわった。  そして、再び緊張のため固くなっている直人の唇にキスをすると、ゆっくりと直人の上に身体を乗せ彼の耳元から首筋に唇で愛撫する。 「んっ」  陽一は、首筋に沢山のキスを降り注ぎながら、直人の乳首をそっと摘まんだ。 「あっ」  直人は自分でも驚くような声を出すと恥ずかしさから慌てて両手で口を塞ぐ。 「直、気持ちいいなら声を出して。俺はその方が嬉しいよ」 「陽さん・・ アっ」  陽一が直人の乳首にキスをした後で優しく吸いつくと、直人は今まで得た事のない快感に再び声を出してしまう。  陽一は丁寧に指で左側の乳首に触れながら同時に右側を舌と唇で優しく攻める。 「陽さん ・・ンっ、あっ、頭が、顔が熱い」  直人は自分の口元を覆っていた手の指に嚙みつくと身体の底から声を上げる。  陽一は直人の乳首をいじりながら、右手で彼の股間に手を添えた。 「もう、硬くなってる。気持ち良いんだね。よかった」  そう告げると下着の中に手を入れ直人の性器を陽一の温かい手が包み込んだ。 「んっ、はぁっ、陽さん ・・そんなとこ触ったら汚いです」  首を持ち上げ陽一に話掛ける直人の唇を奪う。 「直のだったら汚い所なんてないよ」  直人のペニスを握る陽一の手が上下に動くと直人の下着が薄っすらと湿り始める。 「あっ、ダメ。陽さん! そんな事したら・・僕、んっ、はぁっ」 「直のイク顔見せて」 「んっ だめ ・・あっアッ ・・いや、だめ、一人じゃ嫌です!」  直人は言葉を放つと自分の性器を弄る陽一の手を止める。 「え?」 「僕も陽さんの触りたい ・・お願い」  直人はおぼつかない手で陽一のズボンのベルトとボタンを外すと、ジッパーを下げ足で剥がそうとする。  陽一は直人への愛撫を一旦中止すると隣に横たわり、ズボンのポケットから小さな包みを取り出しズボンを脱ぎ捨てた途端、直人が待てない様に陽一の性器を手で探る。 「嬉しい ・・陽さんも硬くなってる」 「こんなに可愛い直を目の前にしてるんだよ ・・当然」 「陽さんの咥えたい」  そう告げた直人は陽一の上に乗ると股座へと身体を下げていく。 「直! 今日は最初だし ・・そんな事しなくてもいいよ。BLの影響?」 「多分。 ・・でも、陽さん ・・お願い ・・僕もう我慢できない」  直人は、陽一からの返答を待たずに彼の下着を下す。 「陽さんの ・・おっきくて綺麗」  愛おしそうに陽一のペニスを眺めると口に含んだ。 「あっ ・・直。積極的過ぎるよ ・・参ったな ・・ンっ、ん」  ぎこちない直人の口と舌の動きに、彼から漏れ出す愛情を肌で感じると、陽一は心が満たされていく。 「アッ、直、もういいよ」  そう告げた陽一は直人の両脇を抱えると、自身の肩の方へ直人の顔を引き寄せる。 「陽さん、僕下手でごめんなさい。こんなんじゃイケないですよね」 「違う、危なかったよ。でも、俺も一人ではイキたくないから」 「陽さん ・・あっ!」  陽一が直人のアナルを触り始める。 「ここ柔らかくしないと俺のん入らないよね? ジェルとかある?」 「そうですね・・陽さんのおっきいから ・・でも僕もう処理してあります」 「え? どういう事?」 「風呂場でそこを綺麗にするのが習慣になってしまって・・ 自分の指でも・・その・・ 汚いのは嫌だから」 「あ ・・自慰って」 「そうです。僕、女になった気になって陽さんに抱かれるのを想像して・・馬鹿ですよね ・・変態なんです」  羞恥心で陽一から目を反らした直人の顎を優しく掴むと、陽一の方へ顔を向けさせ軽くキスをする。 「ここまで俺を好きになってくれたのは直だけだよ ・・だから嬉しい。でも、今度はやり方を教えてね。直だけに準備とかで負担掛けるの嫌だから」 「あ ・・はい」 「直が事前にほぐしてくれたけど、もう少し柔らかくしたいからジェルどこ?」  直人が手を伸ばすと枕元にある引き出しからジェルのボトルを取り出すが、陽一に渡そうとしない。 「陽さん ・・僕がします」 「それじゃダメだよ。どうして? 俺、初めてだけど痛くしないから」 「そうじゃなくて ・・き、汚いし」 「直、もう洗ってくれたんだよね? それにさっきも言ったけど直の身体ならどこも汚くないから、直だってさっき俺の舐めてくれたよね」 「陽さんのなら全て綺麗だから!」 「直の身体も綺麗だよ」  陽一は、直人の手からジェルを優しく奪い取ると自身の指に付け直人の蕾に気遣いながら、ゆっくりと中指を挿入した。 「あ ・・陽さん ・・」  上に被さっていた直人を陽一の隣に寝かせると指を上下左右に動かす。 「ンっああ、あっ、陽・・さん、はぁっ」 「前立腺のツボがあるって聞いたことがある。直の場合・・ここかな?」 「あっン、あああっ」  直人は今まで感じた事のない刺激に全身が一気に熱くなると身体を仰け反ってしまう。 「気持ちいい?」 「ンっあ」  言葉に出来ない直人はコクリと首を上下に動かした。  陽一は指を少しずつ増やしていく。 「陽さん、あっ、あっ ダメ ・・ダメ ・・それ以上したら ああっ 陽さんのが欲しい ・・陽 ・・さんと、ンっあ アっ 1つになりたい ・・お願い」  直人は喘ぎながら陽一を強く掴むと艶めかしい懇願の目を向ける。  陽一は2本入った指を直人のアナルから、ユックリと抜くと先程ポケットから取り出したコンドームを手早く取り付けた。  直人のペニスからは蜜が溢れ出し今にも噴火しそうなほどにピクピクと動いている。 「直、大好きだよ」  陽一は再び直人の上になると耳元で囁きながら、徐々に自分の男根を直人の中に挿れていく。 「キツイね ・・直、大丈夫? 痛くない?」 「・・・・」  身体を強張らせ唇を噛み締める直人の表情が陽一の瞳に映る。 「息をして ・・声を出して ・・もう少しで全部入るよ ・・俺達1つになれるよ」 「陽・・さん、はぁはぁっ アっ はぁ ンっアアあっ」  直人は身体を循環する全血液が沸騰したかのように火照りだすと目に涙が溜まり出す。 「痛い?」 「大丈夫 ・・僕、嬉しくて」  そう応える直人に激しいキスをすると、陽一は自分のペニスの根本まで直人の中に埋め込んだ。 「これで1つになれたね ・・少しずつ動かすから、痛かったら絶対に無理しない、分かった?」 「は・・い。アっあ、はぁはぁ ンっあッ 陽さん・・大好き」 「俺も大好きだよ ・・直。はぁっはぁっ」  陽一は直人の腰を少し浮かせると、動きを少しずつ早めていく。  直人の部屋中に二人の息遣いと甘い吐息が木霊する。 「陽さん ・・アっあ、ン、何か変 ・・気持ちいいのに ・・怖い ・・あっアッんっン、はぁ、アああっ、陽さん ・・怖いっ」 「直、俺を見て」 「陽さん、あっ ・・変 ・・僕 ・・変」 「大丈夫 ・・大丈夫だよ ・・息をして」 「あ、頭が ・・はァ ハぁ はァっ ダメ ・・頭が爆発しそう ・・」 「大丈夫 ・・イッていいよ」  陽一は再び直人に激しいキスをする。 「あ、アアア 陽さん、僕 ・・あ、イクッッ・・イクっ・・あああっ」  直人は頭が真っ白になると勢いよく精液を噴射し、陽一に思い切り抱き着いた。 「はぁはぁはあ ・・陽さん ・・陽さん」 「うん、直。ちゃんとイケたね」 「はぁはぁ、はい はぁはぁ ・・陽さん、大好き」 「俺も大好きだよ。・・直のイッた顔、すごく可愛かった」  陽一は、自分に抱き着いている直人の頭を愛おし気に撫でると額にキスをした。 「ごめんなさい ・・僕先に一人でイッてしまって ・・ごめんなさい」 「そんな事で謝らない ・・直が気持ちいいの俺は嬉しいから」  力が籠められていた直人の腕が少し緩むと荒かった息も徐々に落ち着いてくる。陽一は何度も直人と唇を重ねた。 「陽さん、僕のではイケないですか?」 「え? まさか、もう少しだったよ。でも気にしなくていいから」 「ダメです」  直人はそう言うと陽一を仰向けに寝かせ自身が上から覆いかぶさった。すると再び元気になっている直人の性器が陽一の腹に触れる。 「直? 身体大丈夫?」 「はい」  直人は陽一の上に馬乗りになると彼のペニスを自分の中にユックリと挿れていく。 「はぁはぁ、アッ、んッ、あっ、はぁはぁ、ンっ、アっ ・・陽さんの全部食べちゃった」  甘美な表情で色ぽく微笑む直人に、陽一の身体から湧き上がる高揚がピークに達すると腰を上下に動かし始めた。前回と違い少し激しく直人を攻める。 「あっん ・・はぁッッああぁ ・アっ 陽さん、いい、イイっ」  陽一は、自分の上半身を起こすと直人の尻を持ち自身にグッと引き寄せる。 「あ、ああ」  直人も徐々に自分の腰を動かすと二人共にベッドの上で激しく揺れる。 「はぁッはぁっ、直 ・・ン ・直の中、すごく気持ちいいよ」 「陽さん ・・僕も ・・気持ちいいっ ・・あっんンン」  陽一は再び直人を仰向けに寝かせると更に激しく直人を突き上げる。 「陽さん ・・奥にあたる。あっ、アっ」 「奥はダメ? 痛い?」 「ううん、気持ちいい ・・でも、あっ、それ以上したら、ダメ」 「はぁはぁっ ・・ダメ?」 「あっ・・陽さん、激しい ・・あッアっあ ダメ ・・またイッちゃう ・・陽さん」 「直 ・・俺も、もうすぐ、イキそう」 「陽さん ・・あっ ・・嬉しい ・・一緒に ・・お願い」 「ああ、はぁはぁはぁッッ 直、イクっ もうイク」 「僕も ああああっ、陽さん」  直人は射精と同時に陽一にしがみ付いた。そして陽一も自身の精液で直人の中にあるコンドームを一杯にすると直人の胸に項垂れる。  二つのペニスが同時に激しく脈を打つ。 「はぁはぁはぁ」  暫くの間、二人の吐く息だけが部屋の空気を埋めた。  先程まで強く掴んでいた直人の腕が突然力を失うと、ゆっくりとベッドの上に降りる。  初体験で2度の快楽を味わった直人は、陽一が自分と共に果ててくれた喜びを胸に抱きながら意識を飛ばしてしまった。  ベッドの上で寝息を立て始めた直人の額にキスをすると、陽一も目を閉じ身体の全筋肉を休ませる。  天井には少し恥ずかし気な表情の天使が2体、陽一と直人に温かい視線を浴びせながら宙を舞っていた。
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