笑えない僕への応援歌

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「僕はもう、笑えないんだ。」 笑えないって、本当にあるんだね。 少し喋ると、舌を噛んだ。 お陰でこの歌はもう、唄えない。 苦しい。 朝から気持ちが悪くて仕方がない。 普通はそんな風にはならない筈なんだ。 ならない筈なのにね。 ごめんね、僕もそんなに優しくない。 優しくはなれなかった。 いつまでも"良い人"ではいられなかった。 ほら、見てよ。 口の中はもう血だらけさ。 ご飯は喉を通らないし 飲み物は傷口に染みて、殆ど飲めない。 もう少し、考えてみてよ。 君が選ぼうとしているその道を。 安易に傾いたその気持ちが、生んだ現実を。 1度の誤ちは、時に人も自分も殺す事を。 それぐらいの事を、君はしたんだ。 まだ気がついていないようだけれど、ね。 だけれど、もうこの仮面を外して 君の前で泣くつもりもない。 だって、僕は強いから。 誰よりも強くって、 誰よりも優しい人だから。 誰よりも弱い君の前で もう弱くはいられないから。 そんな事で、僕は打ち砕かれたりしない。 絶対に折れない心を、僕は持っている。 どんなに裏切られても どんなに嘘をつかれても 絶対に、絶対に折れない強い心だ。 そんな事されても捨てたりできない お人好しな、誰よりも優しい心だ。 死にたくなんかなるものか。 なってやるものか。 俺にだって、友達はいるんだ。 辛い時、傍にいてくれる友達が。 僕は1人なんかじゃないよ、大丈夫さ。 僕なら耐えれる。 耐えろ。 今は耐えるんだ。 僕は強い。 誰よりも強い。 辛さを誰よりも僕は理解している。 辛い時の立ち向かい方を僕はよく識っている。 僕は、こんな僕が大好きだ。 でも、今日は僕を休ませてあげよう。 よく一日頑張ったね。 負けるな僕よ、 誰よりも強い心を、僕は持っている。
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