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曲が終わると、僕は自然に力いっぱい拍手をしていた。
僕だけではない。会場全体の熱気がステージ上に集まって、拍手の雨がスコールのように降り注ぎ、その賞賛を一身に浴びる玲音先輩はきらきらと、ただきらきらと輝いていた。
きっと、この光景を生涯忘れることはないと思う。
その後、部活動の紹介をしたのは玲音先輩だった。
自分が今3年生であること、実は自分もまだ入って間もないくらいだが次期部長であること、大学に入ったらぜひ男声合唱部に入って欲しいこと等だったが、全て、先輩の発した言葉は全て自分に向けられたものだと僕は勝手に解釈した。
それからは、人生でこんなに努力したことはないくらい勉強して、何とか現役合格を勝ち取り、合唱部にも入って、今元気にタバコの買い出しに行っているのである。
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