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耳の下あたりで切り揃えられたショートボブ、うつむいた白いうなじ、喜びの気配が全く感じられない後ろ姿に「おい、明日から夏休みだぞ?」と声をかけたい衝動にかられた。
実際は「おはよう」すら言えないまま一学期が終わる。
「海翔~夏休みの宿題よろしく。一番予約ね」
「予約は受付ていません」
「えー、冷たい」
わざとらしく膨れる湊に「おまえ、海翔に頼りすぎ」「マジ、馬鹿になるぞ」「自分でやれ」の声が飛ぶ。
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