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「へ?」
きょとんと眼を見開いた後「なんだよそれ、意味不明、くそ暑い!」とぶつくさ言いながら湊はベランダから海翔の部屋へと移動した。
「それってつまり、好きなの嫌いなの? どっち? 誰にも言わないから白状しちゃいなよ。オレと海翔の仲じゃんか」
「だからそういうんじゃないって。喋ったことないし」
「ふうん。まあ……なんかちょっと話しかけにくいよね、彼女」
「湊でも?」
「は? でも、って何だよ。オレはデリカシーの塊だぞ」
「……うん」
「何だよ。そこはツッコむところだろ?」
「いや、湊はちゃんと空気読むじゃん。読めるじゃん。そこが凄いなっていつも思う」
「おまえは読まなすぎ」
「空気は読むものじゃなくて吸うものだと思ってたからさ」
「下手な言い訳すんな。笑えねえぞ」
「ごめん」
「ばーか」
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