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「もう、こちらの被害は大きすぎるというのに……」
「フフフ、これから生き残ればいいさ……」
リーエは、兵器格納庫から外へ出るとエデルがおひるねこを見つめた。
「うん? その猫? 研究所で飼ってた猫だわ……。いや、いつの間にかいたのよねえ」
「そうか……」
「うちではお昼泥棒猫って呼んでいたわ」
「フフフ。こいつには命を救われたな」
「じゃ、私は司令部へ行くから」
「ああ」
大型エレベーターは緊急事態なので急速に上昇していった。外気に当たるとさすがに寒い。
「あ、そうだ! エデル。この警備ロボットのやつを撃ったのは誰だ?」
「え? 知らないわ。なんでここに警備ロボットが……? これ……普通は兵器格納庫の兵器運搬所内に配置されてあるのよ?」
リーエは即座に直観的に考える。複雑なことを一切除いてこの先何が起きるのかとそれぞれのパーツを頭の中で組み立てた。たどり着いた考えにハッとすると同時に、直ちに胸騒ぎがした。翻って大型エレベーターから飛び降りた。
「ニャーーーーーー!!」
落下中。おひるねこの悲鳴が鳴り響いた。
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