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「確かにここだ! 頼むぞおひるねこ……うん?!」
だが、おひるねこは拗ねてしまって、そっぽを向いていた。
「……す、すまん! おひるねこ。お前の協力がどうしても今は必要なんだ。後で、後でな……ごほうびをやるから」
「にゃー……」
「ほんと、すまなかった!」
「にゃ」
リーエは困った。
ここにTUが潜んでいるのだ。
TUは今まで全て擬態をしていた。
だから、人間の姿形をそっくり奪っていたことになる。
姿形を奪われたものは、殺されたかTUたちから離れ遠くにいるのだろう。
おひるねこは大型エレベーターからの落下の件で、かなり怖い思いをしたのか、すこぶる機嫌が悪かった。油臭さもあってか、殊更不機嫌そうだ。
「ええーい! 仕方がない! これならばどうだ!!」
リーエはソードエネルギーの電流を止めて腰のホルスターに収めると、非常食の缶詰をおひるねこの目の前で振った。
「にゃ?」
封は簡易開閉タイプなので、急いで開けると結果おひるねこは大喜びとなった。
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