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「相合傘ね!相合傘なのね!」
「は、はい、それで近くのコンビニでビニール傘を買ったんです」
「それがきっかけで付き合ったのね?」
「いえ、あの後しばらくお互いに気恥ずかしくなって、結局卒業式に夫から告白してきて、それで……」
私が雨の日エピソードを話し終えると今度は高田先生が語り始めた。
「私も雨の日といったら思い出す事があるわね」
「まさか高田先生もそういうエピソードが?」
「そんなロマンチックなエピソードじゃないけど、あの日は息子の誕生日だけど運動会の練習日と重なってね」
「練習そのものが終わっても、片付けとかで時間かかりますものね」
そこから高田先生は自分の雨の日エピソードをしんみりと話し始めた。
「だけど、その日は天気予報じゃ1日晴れのはずの日なのに、突然雨が降り始めたわ」
「私の時と同じですね」
「それで、練習は中止、当時いらした先生も気を利かせて私に帰っていいって言ってくださったの」
「そうだったんですか、それは良かったですね」
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