手術前⑴

1/1
11人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ

手術前⑴

 私が自分の股関節が悪いと気づいたのは、『股関節脱臼』の診断を受けたからでござる。  ござるて。  スマホが「ござ」まで打つと、何故か「ござる」が先に出る仕様。うっかりそちらをタップして再び「ござる」が一番に出る。またまた誤タップ。以下、永遠のループーー  激しくどうでもいいことを長々と。話を戻しますと。  いい大人になるまで、私は、自分の股関節が悪いとは知りませんでした。  病気がわかったのは、腰痛が原因です。病院に行ってレントゲン検査で股関節の異常が判明したわけです。腰はなんともなかったけど。  で、病気はわかったものの、「どうしようもない」と、医師(ドクター)は言うではありませんか。 「痛くなって、歩行に障害をきたすようになったら、人工股関節にするしかないです。それがいつになるかはわかりません。とりあえず病気を知っていただいて、予防の体操をしてみたりしましょう」  と、『変形性股関節症』の冊子をくれました。  その後の私は、頭の片隅には『私はこんな障碍(しょうがい)を持っているんだ』という認識はあるものの、そのことを全然意識することなく過ごして◯◯年。(◯◯には、皆さま、それぞれ好きな数字を入れてくださいね)  月日は流れて幾星霜(いくせいそう)。  表現が古い、年齢ごまかす意味なしw  2018年(平成の終わり)、私はすご〜く久しぶりに、近所のお医者様に診察してもらったのです。すると、 「状態が良くないので、今後の手術を見据えて、大きな病院で診てもらいましょう」 と言われてしまいました。  紹介状を書いてもらって、私は自宅近くの市立病院に向かいました。  市立病院では、その時はレントゲンやCT検査を二回(二度目は半年後に)受けました。その結果、「末期ではあるが、手術するには及ばない。しばらくは従来通り、痛い時は体操してやり過ごして、我慢できない時は、かかりつけ医の先生のところで痛み止めを貰って下さい」と言われ、一旦近所のお医者様に戻されました。  それからまたまた、月日は百代の過客にして……。  て、をゐ(おい)!  私のスマホは、一体いつの時代に作られた物でしょうか。なぜ予測変換で古文が一番最初に出るのだろう。  それは置いといて。  コロナ禍もあり、すっかりお医者様から足が遠のいておりました2022年。  久しぶりに近所の先生に診てもらったところ、「四年前と比べて、相当悪くなっています。これはもう手術を考えなくては」という診断が下ってしまいました。  私は右股関節が悪いのですが、関節が潰れて骨と骨が直接ぶつかり合う状態。右足が左足より三センチも短くなっている、とも。  自分でもわかっていたことでした。  なぜなら最近は、左足しか動かせていなくて、右足はほぼ引きずっているような状態でしたから。  右足と左足の太さも違うんですよ。右足の筋肉がすっかり落ちて、細くなっています。いや、足は太いんだけども。  その場で、かかりつけ医の先生が市立病院の予約を取って下さり、一週間後、私は約三年ぶりに市立病院の整形外科を訪れました。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!