いよいよ入院

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いよいよ入院

 二週間にわたっての検査と貯血。それが終わると、手術日まで私がやることは、ほぼ何もありません。  主治医の先生、及び手術担当チームの方々は、たくさん準備することがあって大変ですが。 「手術までコロナに感染しないよう、気をつけてくださいねー」  なんて、採血室のスタッフさんが明るく送り出してくれましたが、ホンマその通り。  万が一でもコロナに感染したら、無症状だとしても入院・手術は一旦中止です。  手術が延期になると、せっかく貯めた血が使えなくなっちゃう。血液は五週間以上は保管出来ないそうなので、一からやり直しとなります。それは困る。非常に痛い、精神的にも肉体的にも。「マジ勘弁!」って感じです。  そこで、ゴールデンウィークは近所に買い物に行く以外は、どこにも行かず家でじっとしてました。そもそも直近二年間、私はどこも出かけていないし、誰にも会っていないんですけどね。実家も帰省していないし、友達ってなんだっけ? 状態でしたけどね。  そして、あっという間に十日が経ちました。  この十日間って、人生で一番短かったんじゃね? ってくらい過ぎるのが早かったです。  いや、そうでもないか。  退院後一か月が、一番早かった気がする。あ、違うな。十八歳からの四年間は、あっという間だった。まさに『光陰矢のごとし』。待て待て、直近三年間が異常に短期間と感じたかも。  どんな法則があるのかな。  ……何をまた、しょーもないことを考察しているのでしょうか。  閑話休題。  手術二日前。十日ぶりに行かなくてはならない病院。今日は細菌検査、つまりPCR検査の日です。今日はこれだけで終了。  ドキドキします。なんの症状もないけれど、元気だけれど、コロナ感染してたらどうしよう。  結果はもちろん陰性だったわけですが、初めて受けたPCR検査。ものものしくて驚きました。    今回の検査も、大勢の人が廊下で順番待ち。  そうそう、病院の検査を受ける際は、毎回、名乗らなくてはなりません。名前を呼ばれて室内に入って行くと、改めて自分の口からもフルネームで名前を言う。無駄なようで、絶対に必要なことです。  さらに、検査検体に貼ってある名前シールも自分の目で確認。  こういう二度手間に見える作業を怠ると、ミスが生じるのかもしれません。念には念を入れないと。  私は明日から二週間の入院生活ですので、しばし娑婆の生活とお別れ。退院後もしばらく好きなようには出来ないかな? って考えた私は、病院近くのファミレスで素敵な朝食を食べることにしました。おいしかったです(小学生の感想文?)  帰宅後は、あらかじめ用意していた入院グッズを確認。入院中は、パジャマやタオルといった物は借りるので、持って行くのは下着と、ペットボトルの水と茶。  水と飲物類は病院から供給がないので持っていかなくてはなりません。一応、私は旅行鞄に入るだけの本数を入れて、そのほかにも紙袋に何本か入れて持って行きました。足りなくなったら、家族に届けてもらう予定です。  翌日は入院当日。  午後一時過ぎに入院することになっています。  昼食を食べてシャワーを浴びてから、いよいよ出発。  初めての手術と入院生活。どうなるのでしょう?
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