ステアーという女

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 イサカの言葉に南部はチラリ、とイサカの顔を一瞥すると舌打ちをする。そして南部は血を流しながら横たわる男の足を蹴っ飛ばした。 「あがあああ!!」 「おら、立てクソガキ。てめぇが何もんか洗いざらい吐いてもらうから覚悟しておけ」 「しかし、手酷くやられましたねこの男モ……鼻が曲がっちゃっテ……」  イサカが男の肩を抱いて立ち上がらせると眉を八の字に顰めて苦笑いする。 「ステアーは敵と決めた相手には容赦しない。そう育てたからな」
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