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あそこは巨大なだけに多くの住民が存在し、色々小さなトラブルが絶えないと言う。
近年で1番大きかった問題は住民間の問題ではない。ヴィレッジメノウの水の浄化装置の故障だ。
今は近隣ヴィレッジから浄化水を貰う代わりにヴィレッジメノウの持つ大型の塩精製工場から作られる塩を、このヴィレッジは貰っている。この出来事はキャラバンにいなくとも、管理区画に出入りする南部やイサカから過去に聞いていた。
「ありがとう。理緒に言っておくわ」
「どういたしましテ。お礼はデート一回でどうだイ?」
「貴方だけ防護服なしで工場跡デートなら」
イサカの冗談だか本気だかわからない言葉を真顔で返すと、おっかないおっかない、と両手を上げて降参のポーズでイサカはおどけて見せた。
道行く女にナンパの様な真似をしている様な軽い男だ。この位の返しでもしておかないとすぐに調子に乗る。
「キャラバンは通信機で定期的に旅の状況をこちらにも報告を入れて来ル。それはキャラバンの人間しか知らないかラ、詳しく聞きたいなら昔の同僚に聞いてみるけド?」
「いいわ、そこまでしなくて。後で借りだの何だの言われたくないし」
「言わないサ」
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