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「ただいま!」
私のただいまの相手は、ほぼ全部おばあちゃんだった。もちろん、おかえりを返してくれるのも。
「おかあさんには、内緒だからね」
そう言いながらおばあちゃんは、いつも私の好きなお菓子とかジュースとかを棚いっぱいに用意していた。学校から帰れば、おばあちゃんの部屋。何か嫌なことがあれば、おばあちゃんの部屋。
「おばあちゃん、この歴史はどうしてこうなったの?」
宿題も全部、おばあちゃんが見てくれた。お茶目で博識なおばあちゃんは私の質問に頭を捻りながら、なんでも答えてくれる。
宿題が終われば、おばあちゃんと推理もののテレビドラマを見る。
「わかった! きっとこの人が犯人だ」
「ふふふ、どうでしょう」
おばあちゃんは、大体原作の小説を読んでるから犯人も知ってた。私の謎解きを聞きながら、「どうでしょう」なんて濁しながら。
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