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その日の朝も母の味噌汁がいつもの味ではなかった。極端に塩気があり、とても飲めたものではなかったが、海斗は母を心配し、味噌汁は残さず全部、飲み干した。
だが、彼は一つ間違いを起こした。
所属する、野球部の金属バットを自宅に忘れてしまったのだ。
海斗は部活に早く戻るため金属バットを学校に持ち帰らなくてはならなかった。
汗だくになりながらボロアパートに着くとドアを開けた。
玄関に乱雑に置かれた大きな男物の白いスニーカーと母の物であるピンヒールの婦人靴が乱雑にぐちゃぐちゃに置いてあった。
嫌な予感がして、海斗は息を殺し音を立てないように歩いた。
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