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二人で暮らしだして初めての夏休み。二人だけの穏やかな日々。 好きな時間に起きて、好きな時間に食べて、好きな時間に眠る。 毎日がお前だけ....... 他には何もない日々。 蜜月って....こんな日々の事を言うのかな 今日も、カーテンで覆われた窓が少し明るくなってきた頃、やっと うとうとし始めた俺達。 広いベットなのに、右端に2人で寝転がる。 少しよれたTシャツの隙間から覗く白い肌を、一瞬でも離したくなくて...... 抱き寄せて眠りにつく。 強く抱き締めすぎた? 腕の中で、少し身体を捩ったお前が寝返りを打った。 1ミリの隙間も開けたくなくて、俺は お前の背中に寄り添う。 髪に鼻を寄せてお前の香りを吸い込むと、2人で使ってるシャンプーの香りの奥から、お前の香りがする。 優しい日だまりみたいな香り。 俺の大好きな香り.... Tシャツの裾から手を忍ばせて、お腹に触れる。 吸い付くような肌の感触。 触り心地がいいんだよな.....いつまでも触れていたくなる。 「........ちょっと....」 「.....ん?」 「.....お腹に触らないで.....」 「.....なんで?」 「..........なんでも」 お前は俺の手を握ると、Tシャツの外に出そうとする。 「......なんでだよ。こんなに気持ちいいのに」 いつだってお前の肌に触れていたいのに..... 俺は、強引にお前のお腹に手を伸ばした。 「......やだ」 今度は身体ごと俺から離れるお前。 俺に背を向けたまま、ベットの反対の端まで移動する。 え? 俺達、さっきまで愛し合ってたよね? なんで??? お前の行動の意味が分からなくて....... そっと近づいてその肩に触れる。 「........どうした?」 すると、くるりと向きを変えたお前が、俺の肩を押して向きを変えさせる。 背中に、ぴたっとくっつくお前。 「......こうして寝る」 背中にあたる体温は嬉しいけど .....これじゃ.....お前の香りが感じられない 「.......本当にどうしたんだ?俺、何かした?」 「..........だって.....お腹に触れるから....」 「.....それが、なんでそんなに嫌なんだ?いつもしてるのに....」 「...........」 「......お前の肌に触れてたいのに....」 「.............ふ...とったの....」 「......へ?」 「もう!だから太ったの!このおやすみ中に。沢山食べて、あまり運動も出来なくて。だからお腹出てて....」 「.......そんなの...全然気にならないけど」 「.....嘘.....」 「....嘘じゃないよ」 「.....だって、ここ何日か、僕のお腹に触れると、必ずお腹の肉を摘まむもん」 「......そんなこと...してる?」 「......してる」 「....してないだろう」 「.....してるってば」 俺の背中に、頭をぐりぐり押し付けて文句を言うお前。 俺はお腹に回った小さな手をほどくと、片肘をついて上半身を起こした。 「.....じゃあ....もう一回触らせてみてよ」 お前の身体の向きを強引に変えさせて、お腹に触れる。 いつも鍛えられたお前のお腹.....摘まんだりするはずないだろう ......ああ.....やっぱり触り心地がいい。 すべすべで、ちょっとぷにぷにで...? むにゅ ........しまった ピシッ! お前は無言で俺の手を叩くと、上半身を起こした。 「ご....ごめん!」 「........痩せる...もうお腹が摘まめるうちは、一緒に寝ない...」 俺に背を向けて、下を向いたまま呟くお前。 「.......ごめんって。摘まんだのは悪いけど、それも可愛いからで...ほら。お前の頬っぺたと同じだよ。ぷにぷにしてて思わず摘まみたくなるっていうか......」 思わず起き上がって訴えた。 「........ぷにぷに?」 「やあ.....ぷにぷに可愛いじゃないか。俺はむしろ、そのお腹の方が好きだし」 「.....ぷにぷになんだ」 「えっ?それはお前....あのその」 少し考え込んだお前。 この沈黙.......嫌な予感しかしない 「...........僕.....好きな人の前では綺麗な身体でいたい....」 すっとベットから立ち上がり、クローゼットから毛布を取り出すお前。 「....待っててね。僕、頑張って痩せるから」 そう言って微笑むと、ソファに向かった。 えぇぇぇぇ。 さっきまでの至福の時間が、音を立てて崩れていく。 言い出したらきかない性格のお前。 この右手が恨めしい...... ........さあ....どうする?.....俺
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