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『一緒に寝ない宣言』をされた次の日から、持ち前のストイックな性格を発揮したお前は、ランニングに筋トレに残りの休みを費やした。 食事は、サラダと少しのたんぱく質。 俺に出来ることと言ったら、身体が冷えないように、野菜たっぷりのスープを作ることぐらい。 広すぎるベットで、どうしてもお前の居場所を空けたまま端で眠る。 何回かソファに近付いて、その寝顔を確かめてはベットに戻る日々。 とうとう連休最終日、ソファで眠ろうとしたお前に、毎日ソファで寝るのは良くないと伝えた。 「.......俺はこっちの端で寝るから」 「......うん」 同じベットにいるのに、触れあえない...... .....はぁ....そろそろ我慢の限界なんですけど 眠ったら引き寄せてやろうと思ったのに、何度も寝返りを打っては寝付けなそうなお前。 「......眠れないのか?」 「.......」 「.....眠るまで....手を繋いでいようか?」 「.........」 お前は、暫くすると黙ったまま手を差し出た。 そっと握ると、小指だけに、きゅっと力がこもった。 お前の精一杯の強がりが可愛くて、顔が綻ぶのをどうしても止められない。 .........これは.....もしかして 次の日の朝、目が覚めて洗面所で歯を磨いていると、背中にぴたっとくっつく温もり。 「......おはよ」 なかなか開かない目を擦りながら、俺のお腹に手を回すお前。 その後も........ 朝食を食べている時は、テーブルの下で俺の足に自分の足を乗せてきた。 「......足、あったかいね」 なんて言いながら足を擦り付けてる。 「......今日は、会社まで車で行かないか?」 そう言うと、ぱあっとお前の顔が華やぐ。 車の中ではずっと、ハンドルを握って無い方の俺の手を離してくれなかった。何度か、指と指の間に俺の指を滑り込ませると、たちまち赤くなる首もと。 そして今...... ソファでゲームをしている俺に、寄りかかって携帯を弄っている。 「........う~ん」 身体を伸ばしたお前が、今度は俺の膝に頭を乗せて寝転がった。 俺は ゲームに夢中になっている振りをする。 時々俺の腕の間から、上目遣いに俺を見るお前。 それに気付かない振りで、ゲームを続ける俺。 「......今日は久しぶりの仕事で疲れた。もうベットに入ろうかな」 独り言のようにそう言って、ゲームを置くと、お前の頭を持ち上げるように立ち上がった。 無理やり持ち上げられたお前の頭が、ぽとって音を立ててソファに落ちる。 「......おやすみ」 柔らかいお前の髪を撫でてベットに向かった。 いつものように、半分空けて横になる。 俺の考えが正しければ........ ......きっと.....たぶん.... ガタガタと音がして、ベットが沈む。 .......ほら......もう少し シーツの擦れる音。 背中に感じる温もりと、お腹に回った可愛い手。 俺は急いで身体の向きを変えると、今度こそ離さない、そう思ってお前をぎゅっと抱き締めた。 「.......もう....一緒に寝てもいいのか?」 「............」 「....俺....お前を触りまくるぞ」 「............」 俺の胸に、はりついてるお前の顔をそっと持ち上げる。 ばつの悪そうに、目を游がせてるお前。 「......僕......触って欲しっ.....ん」 俺の目を見ずに呟くお前が愛しくて、最後まで聞かずに唇をふさいだ.......... .......もう一緒に寝ないなんて、二度と言わせないからな......
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