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シャワーを浴びて部屋に戻ると、まだいつもの時間じゃないのにお前が居た。
「.....おか...えり...なさい」
俺のベットの上で、スマホを弄りながら、座ったりゴロゴロと寝転んだりして、ぶつぶつと何かを言ってる。心ここにあらずな感じだ。
「......何してるんだ?」
「.....明日までの企画書書いてたんだけど、なんか落ち着かなくて...ここが一番落ち着くんだ……」
俺のベットが一番落ち着くなんて……
そんな可愛いことを言う恋人に、触れずにいられる人がいたら会ってみたい。
俺は、仰向けに寝転んだお前の横に寝転ぶと、Tシャツの隙間から手を差し込んだ。しばらくお腹を撫でていたが、振り払われない。俺は、そっと指先を上へ滑らせる。
胸の尖りに指先が触れると、お前の身体がビクッとなる。俺の顔を睨んで、背中を向けてしまった。
それでもめげずに、後ろから抱き締め、綺麗なうなじに唇を這わす。耳朶をあま噛みすると、
「....んっ」
とお前の声が漏れた。
「もう!今、思い付きそうだったのに....」
上半身を起こして怒るお前。
「.....わかった。もう邪魔しない」
そう言って、背を向けて寝転がる。
カタッとスマホを置く音が聞こえると、背中にぴたっとくっつく温もり。
「....ねぇ....もうスマホ置いたよ...」
「..........」
「......仕事は終わりにしたから……」
「.........」
「.........もう!こっちむいてってばっ...んっ」
唇で返事をして、お前の頬を撫でる。
「......企画書はもういいのか?」
「.....さっきの続きをしてくれたらいいアイデアが思い付きそう」
「.....じゃあ、お前の企画書のために....」
そう言って深いキスを落としていく。俺も明日は良い仕事が出来そうだ……
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