あめふりのおとをきいている

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 雨の色を映した様な水色の傘がバス停に辿り着いた。楽しそうな足取りでバス停の小さな屋根に消える。  暫く時間を空けてから向かいの交番の横から人が現れた。傘を持ってないフリをして、走っている。  前にも見たことの有るような風景。  二人の顔は前の雨の日とは違っていた。ニコニコと笑って挨拶を交わす。ずっと待っていた二人の音楽が再開した。
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