第2話

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第2話

ヨシはいつもの草原に1人立ち、弓を引いた。 弓は、的の真ん中へと刺さった。 「今日も、調子いいな」 風がひと吹きした。 何故か嫌な予感がする・・・・・。 「ミュウ!」 「あっ!ミュウ、待てよ!」 突然走り出したミュウ。 「危ない!!ミュウ!!」 空から爆弾のようなものが降ってきた! 彼は、ミュウを守ろうとしてその爆弾で大ケガをしてしまった。 「・・・・っつ・・・・」 動けないヨシ・・・。 (俺はこのまま死ぬのかな・・・) 「ミュウ!ミュウ!」 ミュウは、鳴いている。 「・・・大丈夫だ・・・ミュウ・・・お前は・・・逃げるんだ・・・・・」 そのまま意識を失ってしまったヨシだった。 「ミュウ!ミュウ!」 ミュウは、泣き叫んだ。 まるで誰かを呼ぶように・・・・。 「あの?大丈夫ですか?」 気を失う彼を、起こそうとしている少女がいた。 ミュウの鳴き声を、聞いたのだろうか? 「ひどい怪我・・・。君のご主人様?」 「ミュウ!」 まるで言葉がわかるかのように、答えるミュウ。 彼女は、光の国の王女【レイナ】だった。 「彼は風の国の者?」 彼の衣服の紋章を見てすぐにわかった。 だが、彼女は戸惑っていた。 「・・・彼を助けたら・・・・」 一体どういうことになるのだろう。 きっと処刑されるだろう。 でも、これは人助けだ。 そう思ったレイナは迷わず彼を馬に乗せ、一緒に走り出した。 ある町に、2人の若者が食べ物の買い出しをしている。 「ちょっと、兄さん・・・、買いすぎだよ」 「いいんだよ!これくらい買わなきゃ、戦には勝てないだろ?魔物がうろついてるんだから」 「・・・ったく・・兄さんってば」 彼らの名前は、【ゴウ(兄)】と、【ジュン|(弟)】 兄弟に見えるが実は血の繋がりはない。 ゴウの国に迷い込んだジュンを、ゴウの家族が受け入れ、兄弟のように育ち、同じ使命を受けたのだ。 そして、たった二人きりで旅を続けているのだった。 「兄さん、あの方・・・もしかしたら探している人かも・・・」 「えっ?」 兄さんは、パンを口にくわえながら別方向へ向いている。 「・・・・・」 「ちょっと、兄さん?聞いてる?」 「・・・・ジュン、感じないか?」 「えっ?何を?」 「魔物の気配だよ」 「・・・・別に・・・」 「まだまだ未熟だな、お前も・・・」 「・・・わ、悪かったね」 「・・・・試してみるか・・・・」 ゴウは、小石を拾うと、念力を貯め、気配のする場所へ投げた。 すると? 「うぎゃぁぁぁぁああああ」 「な、なに?いまの」 呻き声と共に出てきたのは・・・・ 「げっ、本物!」 驚くジュンに対してゴウは、何故か冷静である。 「まぁ、要するにこいつが土の中に潜んでいたって訳」 「・・・さすが兄さん。」 【お前か?我が眠りを妨げたのは・・・・】 「お前こそ、この村を狙っていたんだろ?」 ゴウは、また石に念力を貯めている。 その魔物は、は向かおうとしている。 「みなさん、逃げて!早く!」 その様子を見ていたのは・・・ 【ヒロ】。 「・・・少年たち・・・。私も手助けいたします!」 「・・・兄さん・・・・」 「行くぜ!」 ゴウ、ヒロ、ジュンは三方向へ行き、魔物の目を晦ますために散らばった。 【・・・ククク(。-∀-)ニヤリ無駄だ】 「無駄かどうかは、俺たちの力を見てからにしな!」 ゴウは、剣を抜くとその魔物を一突きで刺した!! 【グァァァァ】 「なんだよ、弱いじゃん」 「お、覚えていろよォーー」 その魔物は倒れ、消えていった。 「・・・ヒロ様!今のは・・・」 村人たちは、その男に話しかけていた。 ん?ヒロ様? 「恐らくこの世に甦った魔物の手下であろう」 その、ヒロ様と呼ばれた男は淡々と答え、ゴウとジュンの方へ向く。 「そなたたちのおかげだ。助かった。礼を言う」 と、ヒロは2人に頭を下げた。 「ヒロ様・あなたがヒロ様」 ジュンは、膝まづいた。 「えっ?」 「ヒロ様、私と兄は今のように魔物を退治する旅をしております。途中、氷村の【ヒロ様】に会えと言われて参りました」 「そなたたちへ、もしや大地の国から参られたのか?文は届いている。よく来たな」 「・・・・名乗ってませんでしたね。俺の名は【ゴウ】。で、こいつは・・・」 「弟のジュンです。と、言っても兄さんとは血の繋がりはありませんが"・・・」 「ここでは話できないこともある。私の家に来なさい。疲れているでしょうから」 「・・・・全然疲れてないぜ?」 息が上がってないように見えるが・・・・ 「そうですか?さっきの力でだいぶ体力使ったみたいですね。もしももう一度使ったら倒れてしまいますよ?こういう時こそ、休息は必要です」 「わかったよ」 素直に応じたゴウ。 「お世話になります。ヒロ様」 この3人の出会いは、偶然ではない。 そして、あとの3人も旅をしながら出会っていくことになるのでした。 「父さん、今なんて?」 「お前は旅に出ろ」 「もしかして、魔物の封印を解かれたのと、この国が関係するのですか?」 「お前には、魔物を封印する使命がある」 「えっ?俺が?」 「はるか昔に約束したんだ。ちょうどお前くらいの年だったかな。」 「誰と・・・・」 「とにかく、旅立つ準備をしなさい。あと・・・・」 「えっ?」 「その前に、やるべきことがまだ、お前にはあるはずだ」 「やるべきこと?」 「・・・・ナミは知っておるみたいだぞ?お前が旅に出ることを・・・」 「父上、話したのですか?」 「・・・どうやら聞かれてしまったらしい」 「・・・・・・・」 「いいから、早く行きなさい」 「・・・・はい。では・・・」 お言葉に甘えて・・・ ナミのやつそれであんなことを・・・・・。 でも、それなら自分の気持ちを話せるチャンスだと思った。
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