Pledge 2 「お前に興味が湧いたから」

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「莉緒ちゃん、今夜空いてる? よかったら飲みに行かない?」 突然誘われた私は、人懐っこい表情のまま「刺身の美味しい居酒屋があるんだ」と言われ、コーヒーを待っているわけじゃないのだと察したあとで返答に悩んだ。 今日は多恵は彼氏と約束しているから一緒には行けないし、だからと言ってふたりで飲みに行く気はない。 彼はとてもいい人だけれど、女性社員を敵に回したくないし、誰かに見られたら困る。 「ごめんね、今日はちょっと……」 誘ってもらえたのはありがたいけれど、誤解を生まないためにはきっとこれが正解。 私たちがいくらただの同期や友達であっても、女性の噂話や詮索は怖いから。 「なんだ、残念。多恵から、莉緒ちゃんは空いてるかもって聞いたのにな」 「そうなの? でも、今日は多恵も無理だし、また三人で飲もうよ」 「あー、うん……。そうだね」 どことなく微妙な表情になった二宮くんは、そんなに飲みに行きたかったのだろうか。 だとしたら、彼ならすぐに相手は見つかるだろうけれど、もしかしたら他に理由があるのかもしれないと思い、手を止めた。
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