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心地よい風が全身を撫でる。
満開の桜が綺麗に散ってくのを俺は眺めていた。
今日から高校生。
特にやりたいこともなければ、無常の日々が続いている。
周りの新入生が浮かれている。
俺はあの中に入ることができるだろうか。
そんなことを思いながら校門を通った。
門を少し過ぎたところに彼女は立っていた。
みんな満開の桜を見ながら校舎の中へと入っていくのに、彼女はただ１本枯れた木の前に佇んでいた。
それはどこか、
自分を写しているかのようだった。
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