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5 そして、口を開いた。
いつもの公園で待ち合わせをして、いつもと変わらないように過ごした。
宝飾店へは近づかないように気を付けたが、それ以外は普通に出来たと思う。
カフェに入って、向かいに座る。
コーヒーを頼んで、今日も暑いね、なんて他愛もない話をして笑った。
なんてことない、いつもと同じ時間。
平和に時が流れすぎて、本題を忘れてしまいそうになる。
二人の目前に、コーヒーが並ぶ。
ごゆっくりどうぞ、と店員が離れた瞬間、樹里の中に盛大なゴングの音が鳴り響いた。
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