5 そして、口を開いた。
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「ねぇねぇ、千裕。これって一人で選んで買ってくれたの?」 出来るだけ嬉しそうな顔で、ネックレスに触れながら千裕に問うた。 まだ、彼を見ない。 千裕のことは信じている。 だが、昨日よりも追及してやろうと思う気持ちは強くなっていた。 朱莉という強い味方。 それから、あのブンタという犬の温もり。 一人じゃないと思わせてくれた優しさが、今、樹里の背を押してくれている。
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