5 そして、口を開いた。

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「へぇ、そうだった。じゃあ、皆にお礼でも言おうかなぁ」 「え、いや。それは、いらないんじゃない?」 「ん、なんで? だって考えてくれたんでしょう? 私はそれを貰って、とっても嬉しかったんだもん。それにしばらく話してないし、久しぶりだから……えっと同期、同期」 「いや、いや。いいって。恥ずかしいよ」 携帯を弄って、メッセージアプリを立ち上げる。 「小笠原さんもいたよね。彼女に言えばいいかな」と意地悪く吹っ掛けた。 やたら慌てて止めに入る千裕には、怪しさしか感じない。
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