『朱夏』

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自分にも同じものがついている そんな興味から 下着を脱ぎ去り 鏡を前に置いてみる 初めて見るソコは なんとも言えないグロテスクで アワビとか赤貝とか 貝に形容される理由がよく分かる気がした 大きくはみ出るビラに隠れ 内側にも小さいビラがあり 女体の構造を守るように 幾重にも扉があるよう そして上の方がぷっくりと 膨らみはじめ 頭を覗かせはじめると 簡単につるんと剥けてくる 「濡れてきたよ」 「先端が大きくなってきた」 目を閉じて 普段の彼の言葉を思い出し つるんと剥けた薄紫の突起を 滑りを掬った 指の腹で転がしてみる 甘く息苦しくなるのとウラハラに 濡れて動きが軽くなる 艶美なソコは さっきまでの グロテスクな貝とは 違うものになってた… * おわり *
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