第11話

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第11話

 帰宅後、旦那がいないことをいいことにメモを取り始めた。  話し合いで大まかに決まった(強制的に決めさせられた)ことをまとめ、推しキャラのコスプレを発注する日取りまで大まかに決めた。 正直、女装させてもいいかもしれないくらいいい顔してる(と個人的には考えている)からめちゃくちゃ迷った。  ちなみに、自分の執事衣装は過去の自作したものをリメイクするつもりだ。なぜあるのかは、今日のやりとりの中でご理解いただけたでしょう。  今回のイメージと合う衣装は所持している。これに膝枕の要素をいかに組み込むか。  また私がするのはなんか損してる気分だし、かと言って推しキャラに膝枕されるのもちょっと違う気がする。  とりあえずのメモにはリメイクするときにつける小物一覧と、旦那がするキャラクターの必要なものだけ書きおくことにした。  させ隊のみんなからの意見は別にまとめてしまうことにして、自社の製造ラインの中でどのレベルまでのものを作っていたか一覧にした表と睨めっこして色々な妄想を捗らせる。  旦那という3次元の最推しと推しキャラのフュージョンは私以外では味わえない最高のシチュエーション。それを考えるだけで幸せが込み上げてきそうなのに、当日は膝枕をしてもらう前提で話が始まっている。  こんなに贅沢なオタクでいいのだろうか?いや、それでいいはずだ。  羞恥プレイをされた私にはその権利がある!  心の中で力拳(ちからこぶし)を空に掲げた。  が、いざ布団に入り考えてみると恥ずかしさが込み上げてくる。  いや、確かに最推しと推しが合わさるなんてこと一生に一度でもあったらおかしいと思う。それがこんなすぐ、さらに膝枕なんてオマケ付きだなんて。  撮影会にはしない。シチュ的にはめっちゃ写真撮りたい。カップリングすら最高にしちゃったんだもん。仕方ないよね?  それでも付き合ってもらう部分があるからなぁ。他の人には邪魔されたくない。  うぅ……。これが独占欲というやつか。
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