高校2年生ープロローグ

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高校2年生ープロローグ

【僕はバイクライダー】 2年になっても友達が少ない。 理由の1つとして、俺の通ってる高校では禁止されているバイクの普通免許を取って、250ccのバイクに乗っていること。 ツーリングが好きとか、走り屋とかではく、単にバイクが好きで時間があると街中をバイクで走る程度、普段は日曜に図書館に勉強しに行くときや、学校が終わって予備校に行くときの足として使っている。 だから1人行動が多く、結果学校以外での友達がいない。 バイクといえば、教習所でもそうだけどたいてい400ccが一般的だと思う。 ではなぜ250ccかと言うと、車検がないから少しだけど改造できる。 改造というと問題があるが、いわゆるカスタム。 街乗りとか250ccとか、そういう場合、普通はスクーターを選ぶ、けどなぜかミッションのバイク。 父親がバイク好きで、昔は家に父のバイクがあったし、今でもバイクの雑誌を定期的に購読しているので、自然にバイクに興味が湧き、高校1年の終わりの春休みに教習所に通って免許を取得、父親に相談したところ、250ccのマニュアルバイクになった。 春休みにバイクの免許を取りに行く事が既に決定事項で、いつのまにか教習所の申し込みが済んでおり、受講票他書類一式を母親から渡された。 俺もバイクの免許は欲しかったし、ずーっと父親から免許とったら何に乗りたいか、など聞かれてたからうれしかったけど、高校はバイク禁止、と言う事を両親は知っているはずなのに、いいのかな?と思いながら、春休み中に自動二輪普通の免許を取得した。 免許を取得すると同時に、いつのまにかバイクを買う話になっていた。 バイクなんて結構な金額で、俺が今まで貯めたお年玉貯金では到底買えないし、バイトしても実際買える金額になるには夏以降になるんだけれど、2年は勉強してリベンジしなくちゃいけないし、と思っていたら父さんが買ってくれる事になっていた。 なんでバイクが好きなのかというと、何度も言うが、もともと父親がバイク好きで、それに洗脳されたようなものなので、だから家族からは一切反対されることはなく、父親は逆に喜んで全部の費用を出してくれた。 実は、父親の影響で母親は大学時代、女子大生にもかかわらず、そういった遊びをあまりしないでバイクに乗って、2人で遊んで、それが2人にとってとても良い思い出だったらしく、息子にも楽しんでもらう機会を与えたい。と言う事で母親も父親の暴走を止める事なく、これに至っている。 俺はというと、高校がバイク禁止だから、当然高校のバイク仲間はいない、基本1人ボッチ、乗ってもどこか遠出をする事は考えていない。 そういう話をした結果、目的は街中重視という事もあり軽くて取り回しがよく且つ速いバイクを父から進められ、というより半ば強引に250ccモタードに決まった(らしい)。 買ってくれるという事なので文句の言いようながなく、スクーターは速攻で却下され、それならフルカウルのスポーツが欲しかったけれど、カウルで結構重量が増え、姿勢が低くて疲れ、視野が狭くなるので街中は不利と言われこれも却下。400ccは車検があるから、カスタムは限られてくる。  という事で250ccモタードになった(らしい)。 俺のバイクなのに全部父親が決めて、いつの間にかバイクショップに取りに行くのではなく、家までバイクを持ってきてくれる事になっていた。 最初は家に届いたバイクを見て、オフロードのようなバイクで、メーカーもどこのバイクがまったくわからず驚いたけれど、完全に父の趣味でオーストリアのメーカーでエンデューロレース用マシーンに保全パーツを装備し一般公道用にしたらしく日本にはない2stの甲高い音のするバイクだった。 さらに、乗りやすいようにホイールのサイズを17インチに換え、タイヤをロードタイプに、車高を落とし、ショックも街乗りに調整しデカールも何故か張り替えられ、父が言うのは、元々レース用を市販バージョンにしたらしく、高性能なバイクを街乗りにカスタム化した仕様、とかで完全に父の趣味のバイク。 息子のため、と言えば母親も文句は言わないと思って、きっと自分も乗るつもりだったと思う。 なぜかヘルメットを買いに行った時、父が自分のも買っていたし、グローブもそうだし、ウェアはいらないって言ったら、自分用のウェアをあさっていた。 乗ってみてわかった、すごい、怖いくらいに速く、特に高回転になると急に爆発したような加速が始まる、その手のアニメで言えばスイッチをいれるとブーストがかかった感じ。 バイクを運んできたショップの人が言うには、250ccだけど、レースに出る場合、カテゴリーは400ccクラスになると、エンジン回りは何もしなくてもそのまま出場しても十分いける。レースになんて出ないけど・・・ 確かに、言っていた意味がわかった。 だから、クラスの皆で一緒に電車でどこかに行くとか、一緒に遊ぶような時、1人で現地集合してたから、友達の輪が広がらないし、結局クラス内で話す友達くらいしかいない。 1年で夢の高校生活に挫折したから、2年からはバイクと勉強だから、高校時代に彼女は無理かな~、大学に行ったらがんばろう、と思っていたけど、 でも・・・影の友達・・・ではなく、俺を友達と思ってくれる、何かあれば助けてくれる一番の友達ができ、おまけにすごい彼女も・・・・・・。
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