第一章 澤村剛志

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第一章 澤村剛志

 遠ざかる意識の中、日向子(ひなこ)の屈託のない笑顔が浮かび上がる。全身を覆っていた痛みは麻痺へと変わり、自分の身体では無いような、じんわりとした感覚だけが纏わりついている。  俺の身に何が起きているのだ? 何度も問いかけた。  だけど何をどう考えても、答えが見つからない。
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