雨音

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雨音

私は雨音が好きだった。 私の生活はみんなとは違って音だけで出来ている。 雨音は良い。音だけでどれくらい雨が降っているかわかるから。音が弱ければ小雨で、強ければ大雨だ。 それに比べて、音だけの私からしたら人は恐ろしかった。優しい声でも怖い人だったりするし、音もなく殴られたりもする。 雨からは傘や家が守ってくれる。でも私を守ってくれるのは······。 ザー 窓の外では雨が降り続いていた。
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