Belgian chocolate~恋とフーガ 番外編2~

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堂々巡りをしているうちに俺は眠ってしまったらしい。 何時ころだったかは分からない。 ふっと、冷気がはいってきて、 かち、と音がして蛍光灯が消えた。 一瞬、常夜灯の中にゆり子の立ちあがった姿が見えた。 両脇を頭の上で止めた、少し乱れた長い髪、 カーディガン、 折れ目がはっきりついたスカート。 「向こうで寝てください」 と言ったつもりだったが、夢のなかだったんだろうか。 ゆり子は髪止めを外し、カーディガンを脱いだ。 薄手のブラウスのボタンを1つはずして 俺の隣に横になるとぴったり体をくっつけ 毛布を引き上げる。 温かい。 肌の柔らかさが今度はぬくもりといっしょに はっきり伝わってくる。 結局俺はこの人に操られているのか- 母親の添い寝のような感じがしてまた少し 腹立たしくなってくるが眠気が先にきて、 ゆり子がすぐに立て始めた寝息を聴きながら 再び寝入ってしまった。
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