ロビン様を誘惑

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ロビン様を誘惑

一緒に湖まで駆けて来て、私はロビン様に振り返って笑いかけました。ロビン様は騎士ですから、騎馬などお手のものでしょうけど、私の後をゆっくりと楽しげに駆けてきます。とっても紳士的ですわ。私はロビン様への好感度をぐんと上げました。 「はぁ、はぁ、流石に息がきれますわ。乗馬は好きですけど、体力が続きません。」 私は湖の澄み渡る様な空気感と、目の前の広がる景色に久しぶりの高揚感を覚えました。王都での淑女は、ちまちまとした動きしか許されてません。わたくしの心の奥底に感じる記憶は、もっと解放されたいと常にわたくしをせっつくのです。 ロビン様はわたくしの隣に栗毛の馬を寄せると、眩しそうに目を細めて微笑んで言いました。 「アンナマリー、少し休憩するかい?直ぐそばに、私の家の所有する別棟があるんだ。美しい建物だよ。」 わたくしはロビン様を少しの間見つめて頷きました。ロビン様はどんなつもりでわたくしを誘ったのかしら?お茶?それとも…。わたくしの望むような休憩だと良いのですけれど。 「とても素敵ですわ。」 私は別棟のテラスから見える湖畔を見つめながら、立ち上がりました。すっかりお茶の類は頂きました。さぁ、ロビン様。男を見せてくださいませ。わたくしの期待通り、ロビン様は後ろからそっと抱き寄せると耳元で囁きました。 「ああ、マリー。やっと二人きりになれた。しばらく人払いしたんだ。どうか、私にその甘い唇を味あわせて…。」 そう言うと、そっと私の耳を唇で食みました。 私はゾクゾクして、微かにうめいてしまいました。そのうめき声が合図になったのでしょう、私たちは啄むように唇を触れ合わせました。何度も触れては離れていたロビン様の唇は、あっという間にわたくしの唇に強く押し当てて、吸い上げていました。 唇の隙間に懇願する様に舌先でゆっくりとなぞられて、わたくしは思わず堪らない気持ちでロビン様を受け入れました。ロビン様の長い舌先がわたくの粘膜を撫で回して、私は思わずロビン様の首に縋り付いてしまいました。 ああ、何て気持ちが良いんでしょう。深い口づけはそれぞれの殿方の味わい深さが違って、遜色付けられるものではありません。わたくしは、やはり次に進むべきなのでしょう。 「ロビン様、ああ、わたくし何だか身体が熱くてたまりません。…助けてください、ロビン様。」 そう言って、わたくしはロビン様に手を差し出したのです。さぁ、ロビン様?わたくしに貴方の男らしさを見せてくださいませ。
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