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橙Side
十文字さんの楽屋から戻ってきてから望の様子がおかしい…
じーっと一点を見つめていたかと思うと、急に口角を上げて気持ち悪い笑顔を浮べて…それを慌てて隠して…というのをずっと繰り返している
……怪しい…
俺が望を観察していると
急に楽屋のドアが開き、十文字さんが入ってきた
「ちょっと忘れ物をしてしまって…」と言いながらズカズカと他のメンバーが集まる机に近付く
紫「忘れ物一緒に探しましょうか？」
と、濱ちゃんが立ち上がろうとした時
「はい、眠って〜」と言う声と共に指の鳴る音がして…
濱ちゃんの上半身から力が抜けた
俺を含めて他のメンバーも一瞬の事に動けず
その隙に十文字さんは次々にメンバーの意識を飛ばしていく
最後に俺の肩に触れ、俺が立ち上がろうとすると「掛かったフリしてあげて」と、優しい笑顔で差囁かれた
訳が分からなかったが不思議とその笑顔に安心してしまい、俺も皆と同じように上半身の力を抜いた
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