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「マジっすか、アザーっす! つっても見た目は変わってないように見えますけど」
「うん。 銃のフォルムを弄るの好きじゃないって前に言ってたから、中だけ弄ったの……。 威力と射出速度を上げてみた。 代わりに反動が強いから、連射は無理だけど……」
(それ、ハンドガンっていうよりも、マグナムに近いんじゃ……)
部長のおどおどしながらの説明を耳にして、楓は反射的に心の中で突っ込んだ。
しかし焔李はその事に全く気付いておらず大喜び。
「それでもめっちゃ嬉しいっすよ! だって先輩がカスタムしてくれたんですからね! 早速試し撃ちしてきて良いっすか!?」
「うん……」
「じゃあ行ってきまっす! 楓、今から訓練場に行こうぜ! お前もカスタムの試し撃ちしたいだろ!」
「いや……あたしは別に……。 きゃっ、なによ!」
ナノデバイスで漫画を読んでいた楓の腕を引っ張った。
「ちょっと焔李!」
そして、転びそうになった楓に満面の笑みを向け、焔李はこんな事を言い出したのだ。
「良いから来いって。 お前が居なきゃつまんないんだっての」
「!」
楓にとって、何よりも嬉しい言葉を。
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