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「ちっ…マジかよ…」
夏休みも近いこともあり、なんとなく朝からご機嫌の俺は、大学の帰りに普段は行くことも少ない本屋へとなんとなく立ち寄った。
欲しかった雑誌がラスト1冊と言う今日一日の“なんとなく”続くラッキーさについ浮かれて立ち読みして外へ出ると、外はゲリラ豪雨ほど激しくはないが、なんとなく起こったかのような突然の夕立ち。
頭を押さえながら駆け込んできたおばさんにぶつかられ、よろけた俺は『じゃまなのよ』とばかりに睨み上げられ始末。
なんなのいったい?
隣接している100円均一の店で、仕方なく最後まで残っていた水玉模様のビニール傘を購入し、アスファルトの上を流れる雨水を撥ね飛ばし歩いていく。
100均のビニール傘ってイマイチ俺にはサイズが合っているとは思えないが、『ないよりマシだ』と腕にはりつく塗れたTシャツにため息を吐き、カバンだけは濡らすまいと胸に抱きかかえた。
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