第四章 悪魔の企み

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「や、やめろ離せーーっ! 僕はまだ、こんな所で死なないぞーーーーっ!」    必死に抵抗する少年を、アガレストはグイグイと引きずっていく。その直後、ブラックホールの様な闇の渦が突如、何も無い空間から現れた。 「クククククククククッ……理不尽に感じるかもしれないけれど、この世界の原理である因果応報を受け入れるんだね。一人でずっと退屈していたし、君は我の良き友になりそうだよ」 「うがぁーーーーーーっ! 助けてお父さん、お母さーーーーんっ! 怖い嫌だよ……嫌だーーーーーーーーっ!」    泣き叫び、天へ手を伸ばしながら、少年はアガレストにより闇の世界へと運ばれ消えていった。  地獄へ落ちた少年の亡骸から涙がこぼれ落ち、肌触りの良いカーペットへ深く染み込んでいった。    
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