片想いの女の子が好きな男の子を振り向かせるだけの話

12日目

うぅ...。さむ...。暑いからか教室のクーラーがガンガンにかかっていた。
羽織ものを忘れた私も悪いのかもしれないけれど直接風が当たるような動きをするクーラーも悪いと思う。
そもそも冷房の温度を２５度に設定する先生方もどうかと思うが。
少しでもましになるようにと腕をさするがほぼ寒さは変わらない。
そんな私に気づいたのか彼が私に近付き
「大丈夫？」と聞いてくれた
「寒くて。」と少し苦笑いをすると彼は自分のリュックを漁り少し申し訳なさそうな顔をしてこちらを向いた
「俺の服半袖しかないや。」
「全然！気にしないで！」
彼はとても優しいということを改めて実感した。