雨香

1/1
前へ
/1ページ
次へ
 開けっぱなしの窓から、大好きな香りが迷い込んできた。  瞼の裏は、赤くて蒼い。  そういえば、昨日は機嫌が悪かった。  黒い空を、白が複雑な道を選び駆けていた。  今日はご機嫌いかがだろうか。  イントロが終わりAメロへ。  大好きな香りはもうしない。  けれど響くメロディは、明るく楽しく、軽やかに跳ねた。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加