6人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
翌日。
この日は朝から焦げるような暑さだったのを覚えている。
昨日の夜お兄ちゃんと喧嘩した私は、朝になってもお兄ちゃんと口を利かなかった。
私にとってはいつもの喧嘩と違うのに。
お兄ちゃんだって、いつもなら喧嘩した後にその日のうちに謝ってくれるのに。
今回に関しては、お兄ちゃんの方からも声をかけてすら来ない。
やっぱり私は、本当にお兄ちゃんにどうでもいいと思われちゃったのかな…
お兄ちゃんには水泳があって彼女がいる。
来年にはもう高校生なんだから、子供の私にいつまでも構ってる暇は無い。
頭では分かっていたけど、納得できるまでにはもう少し時間がかかりそうだった。
午前中は特に何をするでもなくゆっくりと過ごし、お昼はみんなでそうめんを食べた。
おばあちゃん家のそうめんは少し味が濃くて、暑すぎて塩気が奪われるような体を元気にしてくれる感じがした。
お昼ご飯のときも私は決してお兄ちゃんと口を利かなかった。
お兄ちゃんは何度か私に話しかけたそうにしてたけど、私は知らないふりをした。
最初のコメントを投稿しよう!