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杏奈が読んだ、ものの本に書いてあったように賢者タイムなる時を経て、ベッドの上で恋人タイムを満喫している。
いや、喧嘩かな?
「そんなこと言う必要なくないですか?私は有田さんの経験人数なんて聞きたくないし」
杏奈はふくれっ面で有田に文句を言っている。
「だから、めちゃお前の中がキツかった。てか、締まりが良かったから、もしかして、あいつとやってなかったのかな?と思った」
これ褒め言葉だから。有田は杏奈を抱き寄せてなだめた。
「有田さん1回だけしかしないし、あれからぜんぜん求めてこないし。私は結構ショックでした」
「逆に聞きたいけど、1日に……そんなに何回もしないだろ普通。できない訳じゃない。あの日、ゴムなかっただろ。それに、なんかお前えらく発情して我を忘れた感じがあったから、これ、事後「私覚えてません」って言われてもなんだしな。……何度も言うができない訳じゃないからな」
「そんなに私興奮してましたか……してましたよね。でも有田さん酷くないですか、ちっとも優しくなかったし。エロいとかぐちょぐちょだとか言うし」
「あれな言葉攻めってやつだ。『ああ、可憐な花のようだ……』って言って欲しかった?」
有田は、笑って杏奈にキスをする。
「凄く気持ちよかったよ。俺生きててよかったぁー!レベルで最高だった。杏奈。好きだよ」
わざとらしくまた杏奈の唇を塞いだ。
ベッドの上で、なぜ鈴木さんと会ったのか、そこでどういう話をしたのか。詳しく有田さんに伝えた。
杏奈が帰ってきたときに鈴木さんの香水の香りがしたと有田さんが言ったからだ「一緒に居ただけだったら匂いなんて移らねぇだろう」と。
話を聞き終わると。
「あいつ、やっぱりまだお前に気がありまくりだな……」
ごろんと仰向けになり。たくましく太い左腕が杏奈を抱き寄せる。
「だとしても、有田さんがいるので私が鈴木さんになびく事はありません」
杏奈は有田の胸に頬をぴたりとくっつけて目を閉じた。
「なにお前、めちゃくちゃ可愛いこと言うじゃないか」
有田さんは俺も捨てたもんじゃないな。すげぇ、おっさんモテモテじゃね。前世できっと物凄く善い行いをしたんだな。これは来世ミミズ説あるぞ。とずっと一人で話していた。
「杏奈が1回、1回って不満そうだから、今日はもうな、気絶するまで頑張るわ」
そう言って有田の2ラウンド目が始まった。
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