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ひとつ屋根の下。
いつでも逢えるしいつでも触れ合える。誰にも怪しまれずに一緒にいられるのだ。
「あんた達いい歳なのに気持ち悪いわね」
母親からそんな言葉をかけられたが、その顔はとても朗らかだった。
いつまでも仲良しの兄妹に安心しているのだろう。
愛菜が同じ高校に入ったのも理由は簡単だ。あえて話す必要はないだろう。
兄妹で旅行にも出かけた。
「彬、何かあったら愛菜を守るんだよ」
母親は微塵の疑いすら抱かなかった。
しかし楽しい思いばかりでは無い。
恐れていたあの時が来てしまった。
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