ふたりの記憶  理想的な家族7ー碧

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 翌朝は雨上がりのすっきりした晴れだった。 「碧、今日、倒れんなよ。俺たちのクラス、昼休憩にサッカーできる日なんだから」  ランドセルを背負い、玄関を開けて、手をかざして太陽を仰ぎながら、大翔がそう脅す。  そんなこと言われても、碧も好きで倒れているわけではない。  いつも持ち歩いている小さなホワイトボードを取り出すと、「努力する」と殴り書きして大翔に向かって突き出してみせた後、碧は先に立って歩き出した。  本当に、こんなにいい天気なのはうんざりだ。
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