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そして、時は流れ、「僕」はひとかどの社会人としてそれなりの生活を送っている。
だけど、雨空を見上げるたび、「僕」か「彼女」の心はまだ晴れてはいないのだと思い知らされる。
なぜなら……胸の中心部、心に空いた穴の中に、さあさあ、ぽたぽたと雨の音が今でも響き続けているのだから。
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ちゅんちゅんちゅん……。
早朝。晴天の下、雀が鳴いている。
雨は上がってしまった。
さて、出勤の準備をしなくてはいけない。
空に晴天が広がっていても、「僕」の人生はまだ続くのだから。
――その後、「僕」は「彼女」と再び出会い、交際をするようになるのだが、それはまた別の機会にて語らせてほしいと思う。
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