チャーム

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「おはよー!保ー♡」 見ると、千夜くんが恭子さんの車から降りてきたところでした。 「じゃあ、又、夕方、迎えに来るから」 「ああ。今夜も又1つになろうぜ、恭子」 「保のは激しくて良いわ…って、後輩くんに挨拶されてるわよ」 どうやら、山村先輩は1年生に間違えられたようです。 千夜くんは、チラリと僕達に目を向けた後、車の窓が開いているのを良いことに、恭子さんと軽くキスをしました。 そして、千夜くんが車から離れると、恭子さんは車を発進させて去っていきます。 後には僕達3人と、登校して来る生徒さんたちが残されました。 「良いな良いなー♡保ー♡僕にもチューしてー♡」 「風邪移されるから、やなこった」 「風邪なら、もう治ったもん!」 「そんなどうでも良いことより、鈴木。昨夜は大人の階段を昇ったのか?」 千夜くんは接近してきた山村先輩を片手で押して距離を取りながらニヤリと笑って僕を揶揄ってきます。 すると、山村先輩はキョトンとした顔をしました。 「大人の階段を昇ったって?」 「鈴木にも彼女が出来たって事さ」 「ええっ?!まさかチャームくれた人って…」 「チャーム?」 千夜くんは、訳が解らないという表情をしました。 僕は、そんな2人に言います。
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