【心理戦】

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【心理戦】

【心理戦】 『まさし、感じるか?』 『俺のテレパシーを…』 俺は「ポワ」の精神攻撃にすっかり戦意喪失していた… 「ポワ」は生霊系人間であり俺の身体…精神に入り込み… 俺の精神を根底的に変えようとしていた… 『まさし、俺の心の叫びが聴こえるか?』 すると「ポワ」が… 「お前は私になる…」 「外見はお前であるが…」 「精神…サイコを私が…」 『まさし、俺は全身全霊を持ってテレパシーでお前にメッセージを送る…』 『生霊系人間「ポワ」は俺が意識的に描いたキャラクターでは無い…』 『それは、「ポワ」は俺の負を請負った人間であるからだ…』 『そして、無意識の内に「ポワ」は出来上がっていた…』 『俺の考えにはサイコパス的思考があり…』 『その考えが脳の何処かで増殖していたのだと…?』 『そして、正の俺はその負の俺を抑え込もうとしていたが…』 『俺はそこで考えた…』 『俺のサイコパス的な考えで出来上がった…』 『生霊系人間「ポワ」に打ち勝つには何が必要なのか?』 『それは…』 『強い意志しか無いと…』 『だから、まさしお前次第だ…』 『…「ポワ」を思想を無視しろ!』 『恐るな!』 俺に伝わるモトヤのメッセージは… 言語では無く感情…テレパシーで… その感情…テレパシーが俺の身体・心そして脳に染み渡るように浸透していた… そのモトヤの感情…テレパシーを受けた俺は… 「お…少し身体を動かす事が出来る…」 「ポワ」に支配されていた俺の身体・心そして脳はモトヤの感情…テレパシーにより… 俺自身に戻りかけていた… しかし… 「何かモトヤからの入知恵があったか?」 「モトヤは私を創り上げた人間…」 「まあ、私のことを良く知っているが…」 「それ以上もそれ以下でも無い…」 「モトヤは私のことを全てお前に伝えることは出来ない…」 「そうすればモトヤは死ぬ…」 「創り上げたキャラクターを抹消する事には覚悟が必要なのだ…」 「その覚悟がモトヤには無い?」 「それは自分が大切だからと…」 「モトヤは創り出したキャラクターを抹消する事は絶対出来ない…」 俺は「ポワ」の言葉を聴き再び意志がふらつき、身体は硬直し始めた… すると里山先輩が… 「まさし!」 「お前そんな弱い人間だったのか?」 「意志だ…」 「お前が生きたい…」 「この異世界から元の世界に戻りたい意志があるのかだ!」 「ハッ…」 俺は自分の意志の無さに気付き… 「ポワ」を睨みつけた… 「おう…まさし何が言いたい?」 「無駄だ…」 「お前は私になる…」 俺は一人で戦っているのでは無い… この不合理のゲームを終える為… モトヤ、里山先輩、アヤさん… そんな事を考え俺は目を瞑り… 瞑想した。 すると不思議な事に心を無にする事が出来き…覚醒した。 「もう、迷わない…」 「…「ポワ」お前を倒す!」 その俺の言葉に「ポワ」は豹変し… 懐に隠し持っていた折りたたみのジャックナイフを両手に… するとモトヤが… 「まさし、何とか「ポワ」の最大の武器…」 「精神破壊は免れた様だ…」 「ポワ」は妖艶な笑みを俺に向け… 腕を回しながら武器であるジャックナイフを俺に… 「まさしさん…これを」 俺の携帯画面にアヤからメッセージが…
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