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ウララの表情が歪む。
セクハラ指導が始まると、同学年のキャッチャーも先輩達も目を背けていた。
監督が全てだからだ。
山本は最後に股間を押し付け、尻を一叩きして、「ええで!」と言った。
ブチッ。ウララの中で何かが崩壊した。
殺気立つウララに満足気に背を向けた山本を突き飛ばした。
「もう我慢の限界だ。最悪私の尻を触るのはいい。それにかこつけて、野球を冒涜してるのは許せない!」
山本が何かを言わんとするところに、綺麗なフォームでミルコ・クロコップばりの左のハイキックがこめかみに炸裂した。
声を上げる事なく吹き飛んでいく。
ブルペンに居た部員が凍りつく。
我に返るとウララを止めに入る。
更に逆上した彼女は静止を無視して暴れていたーーーー。
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