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(いけない……)
スマホの時間を確認して友人の店に急ぐ。
雑居ビルの2階。ワンフロアにスポーツバー『ワイルドシング』があった。
時間は15時5分。
店の扉を開くと掃除をしている友人が眉間に皺を寄せていた。
「遅い!遅刻は厳禁よ」
そう言ったものの口角は上がっていた。
「響、ちょっと厳しいって」
響と言われた彼女はセミロングの黒髪に目鼻立ちがはっきりとした顔。
ぷっくりとした赤い唇。
店の制服、黒のチューブトップとミニスカートを着こなしていた。
「来て助かるわぁ。まあまあ、お茶でも飲みながら話しましょ」
響は過剰なウィンクをし店の中に招き入れた。
店内には4つの液晶テレビが掛けられ海外のスポーツが流れていた。
20人も入ればいっぱいの店だ。
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