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あたしにはそんな価値しかないと?浮気相手くらいが、ちょうどよいと?たまに普通じゃない高級料理が食べたくなるから、その時に食べさせてくれと?
毎日はしんどいのか。
だから、週に一回だったのか。
会いたい日に会えなかったのか。
虚しくて悲しくて泣きそうになる。こんなヤツの為に泣きたくないあたしは、泣くもんかって下唇を噛み締めた。
「ミュウちゃんも俺に会いたいだろ?だから、このまま続けよーよ。お互いに、」
なんでそんなこと楽しげに言えるの。
ホントに信じられない。
「続けるわけないでしょ!!!」
「あ?」
「もう二度と来ないで!!!顔も見たくない!!!」
気付いたら、ここがマンションのエントランスだってことも忘れて声を大きくして叫んでいた。
静まり返ったそこに、「あっそ」とマサ君の冷たい声が響いた後、あたしだけがその場に残された。あたしの二年が、呆気なく終わった瞬間だった。
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